11月28日~29日、2012年に発見されたばかりのアイソン彗星が太陽にもっとも接近します。史上最大の彗星で、もっとも明るくなったときは、マイナス10等星、満月と同じくらいの明るさになるとも言われています。残念ながら太陽と同じ方角になるため、実際には観察できませんが....。望遠鏡を使えばすでに観察することができ、現在の明るさは9等星くらい、夜明け前の東の空に見えるそうです。
順調に明るくなれば、11月中旬には3等星くらいの明るさ(北極星並み)になり、肉眼でも観察できるようになるようです。このころは月も欠けているので、観察にはちょうどよい時期です。明け方4時ころに東の空を探してみましょう。高さは20度くらい、真横に手を伸ばした「こぶし」2個分くらいです。かなり低いので、東に山や建物があると、観察は難しいかもしれませんね。
下旬頃には1等星以上の明るさになると期待されています。太陽が昇る直前の東の空(やや南より)に尾をのばしたアイソン彗星が見えるはずです。でも決して太陽を肉眼で見ないようにしましょう。
もっとも太陽に近づいたころは、太陽と重なってしまうため実際には観察できません。その数日後、12月の初旬からまた観察できます。10日ころまでが、明るさも高さももっとも観察しやすい時期だそうです。10日を過ぎると、だんだん太陽から離れていくので一晩中、割と高い位置に見え、観察しやすくはなりますが、その分暗くなります。1月上旬まで見ることができそうです。
ただし、現在の科学力を持ってしても彗星の明るさの予測は大変難しく、期待はずれ?となるかもしれません。また、もしかすると太陽の重力の重力に引きずり込まれたり、熱によって失われてしまうこともあり得ます。まず11月中に一度は見ておき、それから、無事太陽最接近を通過したアイソン彗星を、もう一度じっくり観察することをお勧めします。
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