5月21日朝の「金環日食」はご覧になりましたか? 天気が心配でしたが、何とか雲間に「世紀の天体ショー」が観察できたのではないでしょうか。今年は天体ショーの当たり年。6月6日には「金星の日面通過」、8月14日には「金星食」と続きます。今回使った日食メガネは、6月6日にまた活用できますよ。大切にとっておきましょう。
さて、第2号は「梅雨の季節」です。雨の日が続き、子どもたちにとってはうっとうしい季節ですが、一方では大切な天の恵みでもあります。ちゃんと理解すれば、少しは暗い気持ちも晴れるのではないでしょうか。
まず、なぜ「梅」雨なのでしょう? これは、梅の「花」ではなく、梅の「実」が熟す季節だからというのが有力です。他には、じめじめしてカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」から転じたという説もあるそうです。
この季節には、日本の北東側に「オホーツク海気団」、南東側に「小笠原気団」が発達します。冷たくて湿った「オホーツク海気団」と暖かくて湿った「小笠原気団」の間に「停滞前線」が発達します。これがこの季節には「梅雨前線」と呼ばれます。両方とも湿った気団であるため、どちらの勢力が強くても、湿った空気が流れ込み、雨の日が続くことになるのです。 「停滞前線」は、北側では温暖前線型、南側が寒冷前線型で雨を降らせます。梅雨の初め頃は、「オホーツク海気団」の勢力がまだ強いため、梅雨前線が日本の南側にあり、日本は前線の北側つまり「温暖前線」側となるためしとしと雨が続きます。後半に近づくと、だんだん小笠原気団の勢力が強くなり、停滞前線が押し上げられ、広い範囲で寒冷前線側になるため、梅雨の終わり頃には、雷を伴うにわか雨が多くなります。こうなると、もう梅雨明け間近ですね。
沖縄ではGWに合わせるかのように4/28に梅雨入りしました。東海地方も平年は6月8日が梅雨入りだそうです。「五月雨(さみだれ)や/上野の山も/見あきたり」(正岡子規)なんて俳句もありますが、梅雨は田植えにとって大切な天の恵みですし、空梅雨の年は、夏の水不足が心配です。少しおおらかな気持ちで、天の恵みに感謝しましょう。でもどうしてもイヤなら、北海道は梅雨がありません。ご家族で北海道に移住するしかないでしょうか(^^;)。
次回第3号は「日本一の山・富士山」を考えています。一度は頂上に立ってみたくありませんか?夏休みのお出かけの参考にしていただけるとと思います。
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