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 ここのところ、宇宙、特にロケットに関するニュースが続きました。国際宇宙ステーション(ISS)への補給ロケットの打ち上げ失敗(アメリカ,10/28)は大変残念でしたが、気象衛星「ひまわり8号」(日本,10/7)は、無事静止軌道に乗りました。
 この「ひまわり8号」は、東経140度あたりの赤道上空3万5800kmに静止して、2015年の夏ごろから地球に様々な気象データを送信する予定です。でも、人工衛星はなぜ上空に「静止」できるのでしょう?地球の引力で落ちてこないのでしょうか?
 もちろん、地面から3万km以上離れていても、重力(引力)ははたらきます。本当に「静止」していたら、落ちてきます。でも落ちてこないのは、実は静止衛星は「静止」していません。ちょうど地球の自転と同じ速さで同じ向きに飛んでいるため、いつも地球上の同じ場所の真上にいます。そのため地球から見ると静止して見えるだけです。
 回転して運動する物体には、「遠心力」という外に向かって引っ張られるような力がはたらきます。車がカーブするときに感じることができると思います。静止衛星は、ちょうど地球の重力と同じ大きさの「遠心力」がはたらく速さで上空を飛んでいるので、重力と遠心力が打ち消しあい(力のつりあい)、落ちてもこなければ、逆に遠心力で宇宙に放り出されることもないのです。
 地球に近ければ重力が大きいので、大きな遠心力でバランスを取るために、速いスピードで飛ぶことが必要です。逆に遠ければゆっくりにしなければなりません。人工衛星がいつも同じ場所の上空にいられるためには、地球の自転と同じ速さで飛べるように地球からの距離を計算して軌道を決める必要があります。
 日本の気象衛星なら、日本の真上に静止していた方がいいと思いますが、残念ながらそうはいきません。重力は地球の中心に向かってはたらき、遠心力は回転の軸に垂直にはたらきます。そのため、日本の上空ではこの2つの力がまっすぐ打ち消し合くことはできないので、日本の上空に「静止」することはできないのです。2つの力を打ち消すことができるのは、赤道上空だけなので、静止衛星は必ず赤道の上空にいなければなりません。
 人工衛星といえば、先日の「皆既月食」の同じ日に、国際宇宙ステーションを肉眼で見ることができたのをご存じだったでしょうか。最も明るい1等星より明るく輝いて見えます。これを書いている11月10日前後にも見られます。明け方頃ですのでかなり寒いですが・・・。次はまた11月末から12月にかけても観察でき、期間の前半はまた明け方ですが、後半は夕方観察できます。特に12月7日は夕方かなり高い位置に見られるため、天気さえ良ければ観察には適していそうです。詳しくは、JAXAや名古屋市科学館などのHPをご参照ください。
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