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身近な科学について解説します。月1回程度の更新を考えていますが、タイムリーな話題があれば、不定期に更新します。
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更新が遅くなりました。そのため、タイムリーなはずの話題が完全に「時代遅れ」になってしまいすみません。地元のニュースでもあり個人的にも大変興味深い話題だったので、間抜けなタイミングではありますが、お届けしたいと思います。
愛知県との県境にある岐阜県坂祝町の木曽川の河原で、隕石衝突によってできた地層が発見されました。隕石が衝突すると、ご存じのように「クレーター」つまり地面を吹き飛ばし、大きな「穴ぼこ」ができます。その衝撃で飛び散った隕石そのものや地面のかけらが降り積もってできた地層であることがわかったのです。地層が発見された場所は現在はもちろん陸地になっているのですが、地層ができた当時は深い海の底で、地層が静かに堆積するため、地球上のさまざまな変化が記録さていることがよく知られており、専門家の間では注目されている地層だったそうです。
この地層は2億1500万年前の地層であることがわかっています。つまりそのころに巨大隕石が地球に衝突したわけですが、その年代に当てはまる隕石衝突の証拠は、なんとカナダ東部のケベック州に、現在もクレーターとして残っています。「マニクアガン・クレーター」と呼ばれており、直径100kmもあります。つまり愛知県がすっぽり入ってしまう大きさです。相当大きな隕石が衝突したことがわかりますね。また100kmもある地形が、2億年以上もの間現在まで残っているカナダの自然のスケールの大きさにも驚かされます。
「現在」日本からカナダ東部まではおよそ1000km離れています。ほぼ地球の反対側です。今回日本で発見された地層は10㎝くらいの厚さがありますから、この隕石の衝突で1000kmも離れた日本ですら10㎝の地層ができるということは、相当な量の地面が飛び散ったといえるでしょう。ただし「現在」としたのは、2億年前の地球は今とはずいぶん様子が違います。まだアフリカと南アメリカがくっついていたころですから、今ほど離れていなかったかもしれません。 巨大隕石の衝突により空はちりにおおわれ、大きな気象の変動もあったに違いありません。地球上の生物種の60%が絶滅したという説もあるほどです。
歴史の長さや規模の大きさなど、いろんな意味で想像もつかないほどスケールの大きなニュースでした。
次回は暖かくなるころですから、春の生物などからピックアップしてみようかと思います。