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祝!世界文化遺産登録!ということで、今回は「日本一の山・富士山(その2)」をお届けします。
 今回は、歴史の中での日本人の生活との関わりが評価されて世界文化遺産登録となったわけですが、富士山の魅力としてあのフォルムははずせないと思います。むしろそれがあってこそ日本人の心に強く訴え、文化・信仰の対象となり得たといえます。3000m級の山々が連なり、ライバルひしめく日本アルプスにも心惹かれますが、あれほど美しく見事な単独峰でしかも日本一の高さの富士山は、やはり日本人の誇りですね。
 さて今回は「富士山には兄弟山がいた!?」ことについて説明しましょう。
 富士山のようにきれいな円すいを作る火山は「成層火山」といわれ、他にも鹿児島の開聞岳などいくつかあります。適度な粘りけを持った溶岩を繰り返し噴出をすることで、きれいな円すい形をつくりますが、その結果いずれ火山の地下にあったマグマが空っぽになります。すると自分の重さによってくずれ、周囲を残した輪のような形のくぼみになります。これが「カルデラ」です。熊本県の阿蘇山がよく知られていますね。このくぼみに水がたまりできた湖を「カルデラ湖」と呼びます。
 実は富士山のとなりにある芦ノ湖が「カルデラ湖」であると言われています。つまり、芦ノ湖は元々富士山のような円すい形の火山であった可能性があります。富士山に比べればずいぶん小さいので、まさしく「兄弟(姉妹?)」のように仲良くそびえ立っていたのではないでしょうか。
 現在のように、孤独に日本一の座を守っている富士山も素敵ですが、仲良く寄り添う兄弟富士も想像すると、また違った魅力を感じませんか?
 この夏、世界文化遺産登録元年の富士山にトライしてみてはいかがでしょうか。ただし、身近な山のようでも日本でもっとも標高の高い場所です。決して甘く見ないように、十分な下準備と装備で挑んでくださいね。
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 台風3号が接近しています。東海地方には大きな影響がでる予報ではありませんが、引き続き台風の進路には注意をしてください。
 日本の天気に影響する低気圧には大きく2種類あります。低気圧とは、特に何hPa以下と決まっているのではなく、まわりより気圧が低いところをさします。低気圧は、何らかの理由で上昇気流ができるところに発生し、日本付近にやってくる低気圧のうち、1つは温帯低気圧、もう一つが熱帯低気圧です。
 日本の多くの地域は、気候区分の温帯に属しており、南側には暖かい空気、北側には冷たい空気のかたまりがあり、これらがちょうど日本付近で接しています。暖かい空気と冷たい空気では、暖かい空気の方が軽い(正確には密度が小さい)ため、このさかい目付近では、暖かい空気が冷たい空気の上にあがっていきます。そのため上昇気流ができ、低気圧が発生します。これが「温帯低気圧」です。また、この暖かい空気と冷たい空気のさかい目を「前線」と呼びます。そのため、「前線」の通過にともない、気温が変化したり、風向きが変わるなど、天気が大きく変化することがあります。特に春や秋は繰り返し前線をともなった「温帯低気圧」が通過し、周期的に天気が変化することがあります。
 それに対し、日本の南海上で発生する「熱帯低気圧」には前線がありません。これは、赤道付近には冷たい空気が存在しないためです。「熱帯低気圧」は、赤道付近で太陽のエネルギーにより強く暖められた空気が上昇することで低気圧が発生したものです。「熱帯低気圧」が発達したものを台風と呼ぶことは、以前に書きましたね。
 これが「温帯低気圧」と「熱帯低気圧」のでき方の違いです。本格的な台風の季節はまだ先とは思いますが、直接台風が接近しなくても、台風に向かって流れ込む湿った空気のため、集中的に大雨が降ることがあります。都市部では雨水の排水が限界を超え、住宅や道路が冠水したり、地下道が水没することもあります。また普段はごく少ない水量の用水などが、突然急激な流れになることもあります。そのような場所には絶対近づかないようにしましょう。
 予定通り「春の植物」について、第2弾をお届けします。
 春の草花の代名詞ともいえる「タンポポ」ですが、ふだん空き地や道ばたで目にするタンポポの多くは「帰化植物」であることをご存じでしょうか。日本には古来からカンサイタンポポやカントウタンポポ、シロバナタンポポ(その名の通り白い花を咲かせます)など数種類の固有種があります。しかし現在は固有種は多くなく、外来種であるセイヨウタンポポが勢力を強めているようです。
 育つ環境などにも違いがあるようですが、黄色い花を咲かせるタンポポのうち、外来種であるセイヨウタンポポは、総苞と呼ばれる部分(花を支える「がく」にあたるところ)がそり返っていることで見分けられます。タンポポが咲いているのを見かけたら、ぜひ調べてみてください。
 また、よく見かけるあのタンポポの花は、実はたくさんの花の集まりであることはご存じでしょうか。よく見るとわかりますが、元々5枚の花びらがひとつになっている小さな花が、円盤状にたくさん集まって、ひとつの花のように見えるのです。そのひとつひとつの花が、綿毛になり種をとばします。つまり、綿毛の数だけ花が集まっているということです。かなりたくさんの綿毛をとばすようですが、どれくらいの数か調べてみますと、150~200にもなるそうです。
 1本のタンポポから200個も種をとばすと、あたり一面タンポポだらけになってしまいそうですが、そうならないのは、すべての種が芽を出すわけではないからですね。もしタンポポの数が全く変わらないとすると、1本のタンポポが飛ばす200個の綿毛から1本しか芽を出さないことになります。つまり生き残る確率は1/200ということですね。思ったより厳しいと感じませんか?
 一見のどかなタンポポたちも、在来種と外来種の勢力争いや、1/200の生存をかけた厳しい競争の中で精一杯花を咲かせていると思うと、なんとなく応援したくなりますね。
 「親子でサイエンス」もスタートからおよそ1年が経過しました。身近な科学ということから、どうしてもテーマが天文・気象や植物に偏りがちですので、もしリクエストがあればぜひお寄せ下さい。またその他ご意見もお待ちしています。
 すっかり春らしくなりました。名古屋ではこの28日から29日に桜の満開を迎え、今週末は絶好のお花見日和となりそうです。でも、夜はまだ肌寒いので、暖かくしてお出かけ下さい。
 春の植物についていくつかお伝えしようと思います。
 まず春の花の代表といえば桜。上にも書いたように、この地域ではちょうど満開を迎えています。でも、場所によってはまだつぼみが多かったり、もう散り始めているところもあるかもしれません。開花も同じです。「開花宣言」が報道されたりしますが、どのタイミングを「開花」と呼ぶのでしょうか。
 これは、各地に「標準木」と呼ばれるソメイヨシノが指定されており、その地域の地方気象台で標準木を観測して「開花」あるいは「満開」などの判断をしています。この「標準木」の開花予想をつないだものが「さくら前線」です。
 名古屋の場合、標準木は名古屋地方気象台にあり、3月19日に「開花」、3月28日に「満開」が観測されました。満開は例年より6日、平年より9日早かったそうです。
 では、もう一つの春の植物として「つくし」です。漢字では「土筆」と書きます。確かに地面から生える「筆」みたいですね。でも図鑑を調べても「つくし」という種類の植物があるわけではありません。では「つくし」はどんな植物なのでしょう。
 皆さん「スギナ」という植物はご存じでしょうか。特に珍しい植物ではありません。野原や公園の片すみなどよく見られる、細いくきが節のようにつながった植物です。実は「つくし」はこの「スギナ」の一部です。シダ植物の仲間であるスギナは、種子(たね)ではなく「胞子」で増えます。春になるとこの「スギナ」が仲間を増やすために「胞子」を風に飛ばすのですが、その「胞子」をとばすために地面から生えるのが「つくし」です。正式には「胞子茎」または「胞子穂」と呼ばれるそうです。だから光合成の必要がないので、植物ですが緑色をしていません。「つくし」をつむ機会があったら近くをよく見てみて下さい。必ず「スギナ」が生えているはずです。
 また理科では生物名をカタカナで表しますが、「つくし」をふつうカタカナで書かないのは、植物名ではないからですね。
 お天気の良い日に、お花見やつくし採りに出かけてみてはいかがでしょうか。そういえば、ソメイヨシノにもサクランボができることがあります。花が終わった葉桜をよく探してみてください。木によっては小さなサクランボがけっこうたくさん見つかります。食べても美味しくありませんが・・・。
 次回も「春の植物」の話題をいくつか紹介しましょう。

 更新が遅くなりました。そのため、タイムリーなはずの話題が完全に「時代遅れ」になってしまいすみません。地元のニュースでもあり個人的にも大変興味深い話題だったので、間抜けなタイミングではありますが、お届けしたいと思います。
 愛知県との県境にある岐阜県坂祝町の木曽川の河原で、隕石衝突によってできた地層が発見されました。隕石が衝突すると、ご存じのように「クレーター」つまり地面を吹き飛ばし、大きな「穴ぼこ」ができます。その衝撃で飛び散った隕石そのものや地面のかけらが降り積もってできた地層であることがわかったのです。地層が発見された場所は現在はもちろん陸地になっているのですが、地層ができた当時は深い海の底で、地層が静かに堆積するため、地球上のさまざまな変化が記録さていることがよく知られており、専門家の間では注目されている地層だったそうです。
 この地層は2億1500万年前の地層であることがわかっています。つまりそのころに巨大隕石が地球に衝突したわけですが、その年代に当てはまる隕石衝突の証拠は、なんとカナダ東部のケベック州に、現在もクレーターとして残っています。「マニクアガン・クレーター」と呼ばれており、直径100kmもあります。つまり愛知県がすっぽり入ってしまう大きさです。相当大きな隕石が衝突したことがわかりますね。また100kmもある地形が、2億年以上もの間現在まで残っているカナダの自然のスケールの大きさにも驚かされます。
 「現在」日本からカナダ東部まではおよそ1000km離れています。ほぼ地球の反対側です。今回日本で発見された地層は10㎝くらいの厚さがありますから、この隕石の衝突で1000kmも離れた日本ですら10㎝の地層ができるということは、相当な量の地面が飛び散ったといえるでしょう。ただし「現在」としたのは、2億年前の地球は今とはずいぶん様子が違います。まだアフリカと南アメリカがくっついていたころですから、今ほど離れていなかったかもしれません。 巨大隕石の衝突により空はちりにおおわれ、大きな気象の変動もあったに違いありません。地球上の生物種の60%が絶滅したという説もあるほどです。
 歴史の長さや規模の大きさなど、いろんな意味で想像もつかないほどスケールの大きなニュースでした。
 次回は暖かくなるころですから、春の生物などからピックアップしてみようかと思います。

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